【インタビュー】GOING UNDER GROUND、20周年を迎えてなお新たな道を切り拓き続ける意欲作「スウィートテンプテーション」
GUG20周年开拓新道路的自信作《甜蜜诱惑》
翻译:HAIM
https://www.barks.jp/news/?id=1000156488
GOING UNDER GROUNDのニュー?シングル「スウィートテンプテーション」が6月6日にリリースされた。シンプルな素材の良さを活かしつつ秀でたアレンジ力を発揮して、深みのある世界観を創りあげた2曲が収められた同作は、彼らの新たな魅力を味わえる注目の一作といえる。今年20周年を迎えて、今なお新たな道を切り拓き続けていることからは、バンドが非常にいい状態にあることがうかがえる。意欲作を完成させたGOING UNDER GROUNDのメンバー3名に集まってもらい、「スウィートテンプテーション」と現在の彼らについて、大いに語ってもらった。
GUG的新单曲《甜蜜诱惑》在6月6日发行了,把朴素的素材活用编排展现出的具有深刻世界观的两首曲子,使他们新的魅力得到瞩目,今年他们迎来出道20周年并且开拓了新的道路,整个乐队的状态非常好呢。这次邀请了创作这张单曲的GUG三名成员,对他们采访。
今の自分たちが作った曲の中で一番いい曲をシングルにしよう
把目前我们创作的最好的曲子作为单曲发行
そういう思考で作ったのが「スウィートテンプテーション」です
这样思考着,创作出了《甜蜜诱惑》
新しいシングルは、どんな構想のもとに作られた作品でしょう?
——新单曲是怎样的构思呢?
松本素生(以下、松本):どういう作品を作ろうかなと考えることは、もはやないんですよ。自分たちはバンドをやってこうなりたいとか、こういうところに立ちたいといったことは、どうでもよくなっているんです。今は三人で普通にバンドをやっていること自体が特別だから、今回はこういうテーマでとか、こういう層のリスナーに向けてみたいなことを決めて、それに沿って曲を作るということはない。「いわゆるシングルを作るというような考え方は、もういいんじゃないか? だって、20周年だから」という気持ちがあって、今の自分たちが作った曲の中で一番いい曲をシングルにしようというところで意見が一致しているんです。そういう思考のもとに作ったのが、今回の「スウィートテンプテーション」です。
松本:我们已经不再去思考创作怎样的作品了,想突出什么重点啥的已经无所谓了,这次是只有三个人做乐队的特殊情况,所以这次没有考虑主题,没有考虑受众,我们认为“都已经20周年了,不要再按以前过度思考的方式创作单曲了”只是把创作的最好的曲子拿来做成单曲,所以《甜蜜诱惑》就这样诞生啦。
自然体でバンドと向き合っているんですね。表題曲の「スウィートテンプテーション」はいつ頃、どんなふうに作った曲ですか?
——变得随性了呢。《甜蜜诱惑》这首是什么时候怎样创作的呢?
松本:2017年の夏の終わり頃にテレビ番組に出たんですよ。それで、楽屋で待っている間にギターを弾いていたら「スウィートテンプテーション」ができました。これいいなと思って、iPhoneで録っておいたという(笑)。それが、前回のツアーが始まるときで、ツアーで新曲をやりたいねという話になったんです。
松本:2017年夏末的时候在电视节目组完成的,那时我正在休息室等待的时候弹吉他,《甜蜜诱惑》就这样创作出来了。感觉不错,就用iphone录下来了(笑)。那是上次巡回演唱会开始时,想创作新曲子时候的事了。
中澤寛規(以下、中澤):去年のツアーはアルバムのリリース?ツアーで、アルバムの曲にプラスして新曲もやりたかったんです。新曲を作って、アルバムの先のGOING UNDER GROUNDも見せたかったから。
中泽:去年的演唱会是以专辑为巡回,会想要演出新的曲子,就创作新曲,想展现专辑外的GUG。
松本:そう。それで、「スウィートテンプテーション」を形にして、ツアーでずっと演奏していって、今回シングルとして出すことにしました。
松本:对,《甜蜜诱惑》的雏形在演唱会中一直有演奏,这次作为单曲发行。
サラッと作られたようですが、聴きどころの多い曲に仕上がっていますね。まずは、8ビートを基本としつつ、サビでシャッフルに変わるという大胆な構成が新鮮です。
——我们来挖掘一下这首歌吧,首先以8分音符为基础,又在副歌像洗牌一样不断变化,感觉很新鲜呐。
松本:それは、最初からそういう構成でした。ずっと同じような曲を作っていると、飽きちゃいますよね。20年もやってきたから自分たちの形みたいなものはある。今までにないことをやりたいとか、この曲は何回でも演奏したいなと思うようにしたいという気持ちはあるけど、実際に作るものはシンプルになってきているんです。ただ、僕はミュージシャンであると同時にリスナーでもあるから、ずっと好きなミュージシャンもいるし、聴かなくなってしまったミュージシャンもいる。ずっと聴いている曲は、聴いたときに一瞬クエスチョン?マークが浮かんだり、なんでこんな曲を作ったんだろうと思うようなことが多いんですよ。僕はそういうミュージシャンに惹かれるし、自分たちもそうありたいと思っている。20年間もやっていると、もう曲なんていくらでも書けるんですよ。だから、どういう曲をやるかというのは、そこに乗るのか乗らないのかという、ただ一点だけだと思うんですよね。なんとなく乗らないながらも、シングルとして安牌を切れるという立場に今の自分たちはないし、誰からも音楽をやってくれと頼まれていないんですよ。自分たちがやりたいからやっているだけで、「お願いしますよ、新曲作ってくださいよ」と言う人は誰もいない。
松本:最开始就是这么构思的,一直创作类似的曲子已经厌倦了,20年来我们的曲风已经固定了,这次想试试没做过的并想做的,最终做出了这样的效果。我们是音乐人的同时也是听众,有一直喜欢的音乐人,也有不再听的。听歌的时候,一直都是带着疑问的,为什么能做出这样的曲子。我们被这样的音乐人影响着,也想做这样的曲子。20年间一直在这样做,已经创作出很多曲子了。所以要创作怎样的曲子,取决于是否能驾驭。我们也不会用单曲进行试验,没有人拜托我们做音乐,我们只是自己想做,没人对我们说过“拜托,请出新歌”。
中澤:お客さんは、別としてね。
中泽:听众们除外呢。
松本:そう。そうなると、自分たちが「これ、いいね!」といって乗ってきたものをやるしかない。今はたぶんそういう時期だと思うし、それをやらないといけない時期だとも思うんです。そういうことをバンドらしく、楽しんでやれているのがいいなと思って。最初は五人でデビューして、一人減り二人減って、バンドを続けようかな、どうしようかなみたいなときもあったけど、やっぱりバンドやろうよという話になって、自分もそういう気持ちになって。みんな家族ができたりとか、生活が昔とは変わったりしている中で、今は音楽をやることが本当に特別なことになっている。20代の頃はリハにいくのが面倒くさいなとか……まぁ、リハは今でも面倒くさいときがあるけど(笑)、みんなで音を合わせたり、明日はライブだとかいうことが、20代の頃よりも今のほうが全然楽しいんです。だから、そこに関しては絶対に妥協したくないし、バンドをやるときはマックスでありたい。「スウィートテンプテーション」という曲の裏側には、そういう思いがあるんです。
松本:恩,我们只能努力做出自己也觉得很好的曲子,现在大概是这种时期,不得不这样做。这样很有乐队的作风,也能觉得开心,最初我们以5个人出道,后来少了1个人2个人,有坚持不下去的时候,也有感觉无能为力的时候,自己的心情和乐队联系在了一起。后来大家都成家了,生活和以往有了变化,做音乐反倒成了一件特别的事。20岁的时候觉得排练真麻烦……虽然现在也觉得麻烦(笑),大家一起演出,聊明天的演出,现在比20岁的时候更开心,在做乐队的时候我们都是尽了全力的。《甜蜜诱惑》这首歌也饱含了这样的想法。
その言葉どおり、聴きやすい曲でいながら、薄っぺらいものにはなっていませんね。この曲のアレンジは、どんなふうに詰めていったのでしょう?
——这首歌听起来一点也不肤浅呢,是如何编曲的呢?
松本:これは、iPhoneで録ったのをもとにして、スタジオでみんなでセッションして詰めていったんだっけ?
松本:应该是用iphone录下来后,大家共同讨论的结果?
中澤:そう。初めて合わせてからツアーまであまり時間がなかったので、ファースト?セッションで“バァーッ”と形にして、それを録ったのを一回持ち帰って、僕がそれを整理してデモを作って、ライブで聴かせられるようにしました。短時間で形にしたけど、今回のアレンジも、そのときとほぼ変わっていないです。
中泽:恩,当初离巡演只有很短的时间,只好先做个雏形,录回去后,我整理出了demo用于live的演出。虽然是短时间做出来的,但和现在的编曲变化不大。
石原聡(以下、石原):ベースは、どうだったかな? ……最初にスタジオでセッションしたときのフレーズがそのまま活かされているところもあれば、中澤の作ったデモからもらったところもあるという感じだったと思います。あとは、サビで場面が変わるので、それを強調することを意識しましたね。この曲を作っているときの気分としては、今回のシングルには20年前のライブDVDがついているんですけど、そのときの気分に近かったですね。そのときも誰かに頼まれたりしたわけじゃなくて、その前からあった曲をみんなでワイワイしながらCDにして、できた曲をライブでやったんですよ。「スウィートテンプテーション」を作ったときは、その頃の感覚に近いと思いました。そのDVDのもとになっている映像は僕が持っていて、確認するために見たらMCもすごいし演奏もヘッポコだけど、30分くらいまるっと見れて、こいつらいいバンドだなと思ったんですよ(笑)。今の自分たちがあの頃に近い感覚でいるとしたら、それはすごく嬉しいことだなと思いますね。それに、ライブDVDも、ぜひ観てほしいです。
石原聡:我想想贝斯是怎样的呢……最初工作室讨论的时候,我觉得就这样直接用没问题,中泽做的demo也是这样觉得的。然后我有意识地去强调副歌。这首歌制作时的心情和20年前制作演出DVD的心情很接近呢,那时候没有拜托任何人,就把现有的曲子赶制成CD,把可以演出的曲子排成live。制作《甜蜜诱惑》的时候,和那个时候感觉很相近。我还留着那时的DVD,再看一遍,觉得主唱还是那么厉害,虽然我们的演奏水平很烂,看了30分钟后,我觉得这个乐队真不错啊(笑)。如果我们现在和那时的感觉很相近的话就好了。所以希望大家也能看看live DVD。
中澤:最近の僕は、ギターはもうそんなに弾かなくていいか…みたいなところがあって。「スウィートテンプテーション」も最初にみんなでセッションしたときに、「じゃあ、ここギター?ソロね」と振られて、もうギター?ソロ弾かせないで。20何年も、いろんな曲でソロを弾いてきたんだからと(笑)。でも弾いてほしいと言われたので、どうしようかなと考えて、今回はサポートで若いキーボーディストがいるから掛け合いみたいにしようかなと思ったんです。そうしたら自分も楽しめるんじゃないかなと思って。それで、最初はギターとピアノがハモって、後半はギターとハープシコードが違うフレーズを奏でるという間奏を作りました。ギターはシンプルなフレーズを繰り返す形になっていて、いい合いの手ができるところを見せちゃおうかな…みたいな(笑)。
中泽:最近我在思考吉他的弹法。《甜蜜诱惑》最开始在讨论的时候取消了吉他solo,我也弹了20几年solo了,但我自己还是想弹,很纠结呀。这次有年轻的外援键盘手,我希望能一起开心地合演,所以决定前半是吉他和钢琴和声,后半用吉他和键琴弹不同的乐句作为间奏。吉他是简单的重复乐句,非常合拍(笑)。
松本:みんながいい感じで“ワァーッ”とやっているところに、「よっ!」といって出てくるみたいな?(笑)。
松本:在大家有手感的时候“哇”地去做,“哟”地出成品,这样?
中澤:そうそう(笑)。それが、できるようになったんです、マインド的にも。若い頃だったら、“俺、なんか全然弾いてないじゃん”みたいに思っただろうけど、今はもうそういうことはなくて、ちょうどいいじゃんと思えるんです。その代わりじゃないけど、サビは歪んだ音で“ダァーッ”と弾く形になっていて気持ちいいし。ギターは、いいところに落とし込めたと思います。
中泽:对对,感觉自己能做到了。年轻的时候觉得“我好像完全不会弹”,现在不会这么觉得了。在副歌弹失真的时候感觉良好,感觉已经攻下吉他了。
同感です。サビ前の歪んだ音が入ってくるところも、すごくカッコいいですし。
——同感。副歌前的失真也感觉很帅。
中澤:あのノイズは、(松本)素生が出しているんですよ、たしか。
中泽:那个杂音是素生提出的。
松本:そうだっけ?
松本:是这样吗?
中澤:うん。素生に“ピギャアーッ!”みたいなノイズを出してほしいと言われたけど、うまくできなかったんです。それで、1回やってみてよといったら、素生が一発で決めたんです。それで、「なるほど。じゃあ、これ使おう」という(笑)。
中泽:嗯。素生说想要“哔嘎!”这样的杂音,但是我做不好。尝试了之后,素生就决定用了。我说好吧,那就用吧(笑)。
松本:全然、覚えてない(笑)。「スウィートテンプテーション」のアレンジに関していうと、いつもより音数が少ないんです。歌中はアコギとベースとドラム、ギターのちょっとしたオブリだけで、サビに歪んだギターが入ってくるくらいになっています。変な例えかもしれないけど、20才くらいのときは居酒屋にいったときに唐揚げとか、チクワの天ぷらとかが出てくると「いただきまーす!」と喜んで食っていたけど、今の僕らは、もう食えないんですよ(笑)。ちょっとあれば、これくらいがちょうどいいなと思う。要は、もう飽きているんですよね。バンドも同じようなところがあって、丈さん(河野丈洋 Dr)がやめる前……僕がバンドをやめようと思っていた頃のGOING UNDER GROUNDは、もう脂っこいものはいらないとわかっているけど、みんな強迫観念にとらわれて、脂っこいのがGOING UNDER GROUNDだろうと思っていたんです。そういうところで疲弊していったけど、ここ3年くらいで今の形に戻れたというのがあって。今は曲を作るときも、これでいい感じだなと思ったら、それでよしとするようになっています。
松本:我完全不记得了(笑)。《甜蜜诱惑》的编曲,用的音符数比以前少。为了让原声吉他和贝斯和鼓和电吉他适当做伴奏,然后在副歌加入了失真。举个奇怪的例子,20岁的时候去居酒屋的时候,一边说着“我开动啦”一边开心地吃油炸食品、天妇罗,但现在的我已经吃不了。只要稍微一点就好了,主要是我已经吃饱了。乐队也是一样,河野丈洋(鼓)离队前,我们想过是否要解散乐队,我们都明白GUG已经不需要饱和了,但大家的强迫观念认为饱和才是GUG。经历了各种艰苦,才形成了三年后现在的模样。现在作曲的时候,只要有信心是一定能做好的。
そういうスタンスが、いい方向に出ていますね。「スウィートテンプテーション」の歌についても話していただけますか。
——找到好的方向了呢。关于《甜蜜诱惑》,有什么想说的吗?
松本:歌は、僕は歌詞がちゃんと書けると上手く歌えるんです。ちゃんと書けないと上手に歌えない。で、僕は細かいところのピッチとかを後で直すのが面倒くさいから、全部一気に歌いたいんです。昔は切り貼りして自分の歌を作ったりしていたけど、今は歌ったままを活かしたい。今回も3~4テイクくらい歌って、終わらせました。
松本:这首歌的歌词是我非常擅长的类型。如果不是擅长的类型,也写不出来。如果要我细细的抠,或者之后再修改的话,是很麻烦的,我想要一口气全部写完。以前我写歌词的时候是慢慢凑的,现在我想写出来的东西能直接用。这次录音也是只录了三四次。
早いですね! この曲の歌は温かみと哀愁が漂う歌中と、訴えかけるサビの対比が絶妙です。
——真是快啊!这首温情又哀愁的歌和打动人心的副歌,形成了绝妙的契合。
松本:それも、いい歌詞が書けたからです。いい歌詞というか自分が思っていることを書けたから、そのまま歌えました。思っていないことを書いたりとか、歌詞が気に入っていないと、いいテイクを出すのに時間がかかるんです。先週もレコーディングをしていたんですけど、いい歌詞を書いているから基本的に1~2回で終わりました。だから、エンジニアさんは相当楽だと思います(笑)。
松本:这也是因为歌词写的好啊。与其说歌词写得好,不如说是因为写出了我自己的想法吧。如果不是自己内心的想法,是写不出好的歌词的,所以我才会录得这么快。上周也进行了录音,因为歌词好,所以基本上1-2次就录完了,所以录音师非常的开心。(笑)
たしかに(笑)。歌詞に関しては。「スウィートテンプテーション」はバンドライフを描いているとも取れるし、誰もの人生にある“断ち切れない思い”をテーマにしているとも取れる内容になっています。
——确实啊(笑)。关于歌词。我知道《甜蜜诱惑》是取材于乐队生活的,关于主题“谁的人生中都有无法割舍得思念”也有取材的内容吧。
松本:バンド人生を書こうとはまったく思っていなかったんですけど、出だしの“君の声がしない場所まで旅を続けよう 昔話したくないから旅を続けよう”という歌詞がメロディーと一緒に出てきたんですよ。で、ツアーの初日が仙台だったんですけど、ライブ当日になっても歌詞が完成していなくて。それで、仙台に向かう車中でAメロとかを書いたから“ワゴン車で”とかいう言葉が入っているんです。あと、この曲の歌詞で一番気に入っているのは、なぜ“アイスクリーム! アイスクリーム!”なんだろうというところですね。その意味が、自分でもわからない。鼻歌でずっと作っていたら、“アイスクリーム”という言葉が出てきて、これいいなと思ったんです。それで、ナカザ(中澤)に、「アイスクリーム、アイスクリームって出てきちゃって、意味はないけど気に入っているんだよね。どう思う?」と聞いたら、そういうのは絶対活かしたほうがいいと言われて。それで、そのまま活かすことにしました。意味不明だけど、僕の中では腑に落ちる言葉だったから。
松本:虽然在写的时候没有想过要写乐队的生活,但是歌词“君の声がしない場所まで旅を続けよう 昔話したくないから旅を続けよう(一直旅行,一直到听不到你声音的地方,因为不想回忆从前,所以选择继续旅行)”和旋律一起就出来了。巡回第一天是在仙台,在live当天歌词还没有写完,于是在去往仙台的车中,我在A段,写下了“ワゴン車で(在面包车上)”这样的词汇。在这首歌的歌词中,我最喜欢的是那句。“アイスクリーム! アイスクリーム!(冰激凌!冰激凌!)”我也不知道为什么会喜欢。哼着歌创作的时候,“冰激凌”这样的词汇就涌现出来了。我对中泽说:“我写出了冰激凌冰激凌,这样的歌词。不知道为何,我非常中意,你觉得怎么样?”他说,感觉很好,于是就这样用进去了。虽然这个歌词很迷,但是确实是发自我内心的话语。
“アイスクリーム=I Scream”かなと思いました。
——可能是因为ice cream和I scream 是同一个读音吧。
松本:そうか! それは、なかったなぁ(笑)。そういう意味も持たせたことにすれば良かったなぁ(笑)。なるほどねぇ……。
松本:原来如此!可能就是这样吧(笑)。要是有这样的含义就好了。原来如此……
中澤:いや、その意味も持たせてるんだよね?(笑) “I Scream”という意味もあるんですよ(笑)。
中泽。本来就有这个梗好吗?(笑)。
松本:遅いって(笑)。そういうことは考えなかったけど、そう捉えてもらっても構わないです。というか、嬉しいです。
松本:知道的太迟了(笑)。虽然我之前不知道这个梗,但是能这样写出来,太开心了。
「アワーハウス」は、伝えたい人に向かって歌うというよりも
自分に言い聞かせているようなテンションで書いた
《OUR HOUSE》这首歌,与其是以想传达给别人的心情,不如说是以想传达给自己的心情写的吧。
続いてカップリングの「アワーハウス」にいきましょう。
接下来是关联曲《OUR HOUSE》。
松本:僕らは2017年に『真夏の目撃者』というアルバムを出したんですけど、その辺からモードが切り替わって、やっぱり自分たちはこれだというのがどんどん見えてきたんです。だから、新しいシングルのカップリングも、元々あった曲よりも最新のパッと出てきた一筆書きみたなものがいいなと思って。ちょうどその頃にトリビュート?バンドのレコーディングがあったんですけど、それがすぐに終わっちゃって、時間が空くのはもったいないから1曲書くわといって、スタジオであれこれやっていたらできたのが「アワーハウス」です。
松本:我们本来是想在2017年《真夏的目击者》这个专辑中,挑选出曲子的。但是现在我们的做法改变了,我们已经能渐渐看到自己的喜好了。所以新单曲的关联曲也是,与其用原来的曲子,不如一口气写下新的曲子。正好那个时候我们有参加一个翻唱企划,很快地结束那个之后。一刻不停的写下了一首曲子,在工作室这样那样之后,最终出来的就是《OUR HOUSE》这首歌。
「アワーハウス」もギター1本で作られたんですね。この曲はグラスミュージックの匂いやストンプ?ビートとドラムの中間っぽいリズムなどが生む、独自の心地好さが光っています。
——《OUR HOUSE》这首歌也是用一只吉他创作出来的呢。这首歌结合了蓝草音乐和stomp beat再加上鼓声,个人觉得非常舒适的旋律是亮点。
中澤:ドラムは、素生が言ったトリビュート?バンドのレコーディングがきっかけになりました。ビートルズをモチーフにしたTHE GOGGLESというバンドが、福岡でビートルズの要素を採り入れたオリジナル?ナンバーを作っていて、ビートルズ?マニアの界隈では有名なんです。その人たちが『ゴーグルズ?マジカル?ミステリー?カヴァーズ』というトリビュート?アルバムを作ることになって、THE GOGGLESが好きな奥田民生さんや伊藤銀次さんに声をかけた中にGOING UNDER GROUNDも入っていて。それに参加させてもらって、ビートルズ?ネタをさらに盛って遊んで返したんですよ。その直後に「アワーハウス」ができたので、その余韻が残っていたんでしょうね。「アワーハウス」を聴いたときに、リンゴ?スターみたいなドラムにしようと思ったんです。そこから派生して、全体的にビートルズっぽい感じにしたいと思って。素生に「1回デモを作っていい?」といって完全に預けてもらって、そういう頭でアレンジしたから、ホーンが鳴っていたり、ビートルズっぽいコーラスが入っていたりするんです。過去の経験からいって、自分たちが好きなものを、ちょっとやり過ぎかなという思うくらいやっても、聴く側には意外と伝わらないんですよね。バレる、バレないという話ではなくて、純粋にリスペクトだったり、楽しんでやっていることだから、だったら振りきってもいいかなと思ったんです。
中泽:鼓声是以素生说的翻唱企划为契机加入的。在福冈有一支以披头士为契机,所组成的乐队THE GOGGLES,他们创作以披头士为元素的音乐,在披头士狂热粉中很有名。他们创作了《ゴーグルズ?マジカル?ミステリー?カヴァーズ》这样一张翻唱专辑。在喜欢THE GOGGLES的奥田民生和伊藤银次的提议下,gug也加入他们的企划,游走在披头士的捏他之间。在那个之后借着余韵就创作了《OUR HOUSE》这首歌,在听《OUR HOUSE》的时候,想着如果有林哥.史达那样的鼓声就好了,就派生出让全曲都有披头士的感觉的想法。素生说,要不要再做一次demo?于是我就重新编曲了,就这样一边吹着管乐器一边想着如何把披头士那样的合声加入。从过去的经验来说,如果是自己喜欢的东西,稍微做过头的话,听众也不会觉得意外。这次纯粹是为了致敬而享受其中,所以就放开去做啦。
「アワーハウス」はもろにビートルズではなくて、好きなのかなと感じさせるものになっていて、そこが絶妙です。
——《OUR HOUSE》不全是披头士的风格,却又让人感到很喜欢,这一点很绝妙呢。
中澤:全員が全員マニアだったらコテコテのものになってしまうけど、そうでもないので。絶妙と感じてもらえたならよかったです。
中泽:因为我们不是全部的成员都是披头士的粉丝,如果能感到绝妙就太好了。
松本:石原なんか、ビートルズのCDは1枚も持ってないだろう?
松本:石原好像披头士的cd一张都没有?
石原:持ってるよ(笑)。
石原:有哦(笑)。
中澤:アハハ(笑)。あとは、歌詞も最初の時点でほぼほぼあって、端々にせつなさを感じさせる歌詞だったので、サウンドがハッピーであればあるほど、楽曲としていい感じになるんじゃないかなというのもあって。そこも意識しました。
中泽:啊哈哈(笑)。歌词在最初的时候有些地方有点悲伤。歌声越快乐的话。作为一首歌的感觉就会越好吧,这样意识着。
「アワーハウス」の歌詞はリスナーの背中を押すタイプですが、押しつけがましくないのがいいですね。
——《OUR HOUSE》的歌词有一种推着听众的后背的感觉。但是又不强加于人的感觉很棒呢。
松本:僕は、そういう温度感が好きなんです。熱く押しつけられると、拒否反応が出てしまうんです。自分が嫌なことは人にするなと教えられているから、そういうのはよくないなと思うし(笑)。「アワーハウス」に関しては、伝えたい人に向かって歌っているというよりも、もうちょっと自分に言い聞かせているようなテンションで書いたんです。歌詞ももう何曲も何曲も書いてきたから、この言いまわしは陳腐かなとか、いろいろ思ってしまうことがあるんですけど、この曲に関してはただただ思ったことを素直な気持ちで書きました。だから、歌詞を書くという意識は全然なくて、日記を書くような感覚でしたね。
松本:我就是喜欢这样的温度感。如果过于热烈地强加于人的话,会遭到抗拒的吧?己所不欲,还施于人的话,很糟糕吧?《OUR HOUSE》这首歌与其是用想传达给别人,不如说是想传达给自己的心情写的吧。我已经写过很多曲歌词了,遣词造句会考虑很多。但是这首歌的歌词是按照我自己的心情直接表达出来的,所以在写的时候并没有意识到是在写歌词,而是写日记的感觉。
ソフトでいながら響く歌詞になっています。では、「アワーハウス」のレコーディングは、いかがでしたか?
——在软件里面写着,歌词就自动回应了起来。《OUR HOUSE》的录音是怎样制作的呢?
石原:この曲のベースは、わりとデモを忠実に再現しました。サビは、おいしいと思うフレーズを勝手につけ足したりしましたけど(笑)。でも、大幅に変えてはいないですね。デモを聴いたときにビートルズを感じて、それを壊すのは違うなと思ったから。この曲はビートルズっぽさを楽しんで弾きました。ただ、ベースの音をポール?マッカートニーに寄せるということはしなかった。そこまでやるのも違う気がしたんですよ。あとは、この曲は久々にドラムとベースとアコギを、“せーの!”で録ったんです。最近はドラムだけ録ったり、ドラムとベースだけ一緒に録ったりすることが多いけど、この曲は三人で一緒に演奏して、それがいい方向に出ていることを感じますね。いい空気感をパッケージできているので、そこも楽しんでもらえればと思います。
石原:这首歌的贝斯基本上是忠实地的还原demo了。我不觉得自己能在副歌写出很好的乐句,所以并没有大幅的改变。我不想破坏demo原有的披头士的感觉,所以就保留了这样的风味。但是贝斯的声音没有模仿保罗麦卡锡,这方面想不一样一点。以及这首歌,久违的鼓声和贝斯和原声吉他一起录的。最近有单独录鼓声,也有鼓声和贝斯一起录的情况,但这首歌三个人一起演奏是个正确的决定,成品有很好的空气感,我们也乐在其中。
中澤:ギターは必要最小限という感じですね。最初は、もっと弾かなくてもいいかなと思っていたんですよ。でも、ライブを想定したときに、それだとヤバいかなと思って(笑)。俺やることないぞ…という(笑)。それで、最後の最後にライブではこう弾きたいなというものを入れました。あと、この曲はウクレレが鳴っていることもポイントかなと思います。レコーディングする前に、素生がウクレレとか入っていたらいいんじゃないかなと言ったんです。それで、友達のウクレレの先生をしている人にお願いして、弾いてもらいました。
中泽:我觉得吉他是应该最小限度地使用的,最初我预想地就很少。但是在考虑live的时候,还是觉得太少了(笑),我就没有事情干了(笑)。所以最终决定增加了一些想弹的部分。以及这首歌的尤克里里的部分也是重点啊,在录音之前,素生提议加入尤克里里,于是就拜托了弹尤克里里的朋友。
松本:曲調を考えるとバンジョーとかアコーディオンが合うと思うけど、そこでバンジョーではなくてウクレレというのが、このバンドの性格を表していますね。例えば、ファッションで、どんな音楽が好きか完全にわかる人っていますよね。「絶対にメタルが好きでしょう?」という人とかね。それはその人の美学だからまったく批判する気はないけど、「こういう曲だし、バンジョー入れましょうよ」みたいコスプレ感は、うちのバンドには似合わない気がするんです(笑)。それで、ウクレレがいいかなと思ったんです。ウクレレを入れてみたら予想以上に存在感があって、いいバランスになったんじゃないかな。
松本:虽然也考虑了班卓琴和手风琴,但是如果用尤克里里代替的话,这个乐队的个性一下子就出来了。例如宣传的时候,有对自己音乐喜好了如指掌的人,也有“喜欢金属乐的人一定会喜欢”这样的宣传。各人有个人的美学,但是如果宣传是“这首歌加入了班卓琴哟”,这样的感觉和我们的乐队好像不太适合呢(笑)。于是还是觉得尤克丽丽比较好,尤克里里加入之后,比预想的还要有存在感,平衡性也很好。
中澤:いろんな要素が入って、結果的になにか変なものになったほうが面白いんですよね。たとえばベーシックな部分はビートルズにしたいと僕が思っていても、一方でウクレレを入れたらいいんじゃないかという声があればやってみる。ビートルズ?リスペクトの曲だからベースもポール?マッカートニーにするぞとかではなくて、ベースはいつものGOING UNDER GROUNDのままになっているし。そういういい意味での誤解が交ざりあって、最終的に面白いものになったほうが楽しいですよね。化学反応が起こるのが、バンドならではの面白さだと思うし。
中泽:加入了各种各样的要素之后,最后的改变很有趣呢。例如,基调的部分,我们是想模仿披头士,但是我们又加入了尤克里里的声音。贝斯也不是像翻唱的时候那样,直接用保罗麦卡锡的效果,而是用gug以往的风格。经过各种各样的编写,到呈现最终效果的过程充满了乐趣。这种化学反应是乐队的乐趣所在。
松本:それは、絶対的にそうだね。「アワーハウス」の歌は、歌いまわしの部分とかでちょっと苦労しました。もう頭の中でできあがっていたんですよ。ウクレレも含めてアレンジも決まった、これを録る、こういうふうに歌いたいなとイメージしていたけど、実際に歌ってみたらちょっと違うなと思うところがあったんです。
松本:我同意。考虑演唱方式花了点精力,是在脑袋中决定好的。编曲以及尤克里里的效果也预想好了。虽然对曲子有预想,但是最终出来的效果还是和想的有一点不一样呢。
中澤:迷ったというか、素生はちょっとスケベったんですよね。歌の感じはそんなに考えなくて良かったのに、ハナからできていたから、ちょっといいカッコしようみたいな色気が出て、何パターンか歌っていくうちに考える方向にいってしまって。
中泽:素生的银荡让我有些迷茫。歌曲的感觉明明不用考虑那么多,他却提出了各种方案。
松本:この期に及んで、まだ褒められたいという(笑)。
松本:我还以为会被褒奖呢(笑)。
一同:ハハハッ!!
一同:哈哈哈!!
中澤:それで、最初のが一番いいよと言いました。
中泽:我说第一稿就很好了。
ツルッといいものができて、これでいいのかなと少し不安になるパターンですね。さて、「スウィートテンプテーション」はGOING UNDER GROUNDの新しい魅力を堪能できる一作になりました。シングルのリリースに伴って行う『GUG 20th ANNIVERSARY ICE CREAM TOUR』について教えてください。
——一下子就完成了,所以才会有不安的心情呢。甜蜜诱惑,称得上是gug新的魅力的作品。伴随着新单曲的发行,请告诉我们《GUG 20th ANNIVERSARY ICE CREAM TOUR》的动向。
松本:初日の札幌が終わったところですけど(編注:取材時)、セットリストが今までと全然変わりました。一般的なライブの流れというのがなんとなくあるんですけど、それだと今の自分たちのよさを伝えられないので変えたんです。今までやったことのないライブの時間の流れ方になっているから初日の札幌は死ぬほど疲れたけど、むちゃくちゃ楽しかったし、新しいライブのよさは、お客さんにも伝わったと思います。ライブのあり方を自分たちで変えて、なおかつこっちのほうがいいと思えたというのは本当によかったと思う。僕の中には、20年v間ずっと一回も休まないで音楽をやり続けているバンドはこうなるんだということのいい手本になれたらいいなという思いがあって。今の僕らのライブは、代表曲といえる「トワイライト」をやりつつ同じセットリストの中に「スウィートテンプテーション」が入ってきて、それを見た人は“なるほどね!”と膝を打つものになっているんですよ。だから、それをぜひ見にきてほしいと思っています。
松本:虽然第一天扎幌的live结束了(编注:取材时),但流程和以往的完全不一样了呢。虽然平时的live,也有改变流程的情况。但是这一次我们想展现自己,变成了和到现在为止完全不同的流程,所以,第一天的扎幌结束之后,我们累得要死。但是还是很开心的,感觉新的live的看点已经传达给听众们了呢。我们自己改变了live的方式,如果觉得这种方式比较好就好了。我们想成为20年间一直不休息一直在做音乐的乐队模范。现在我们的live列表中,有代表曲《トワイライト》的同时,也有《甜蜜诱惑》,看到列表的人会恍然大悟吧。所以,请一定要看。
中澤:今年はCDデビュー20周年という旗を振って活動していて、前半は過去の作品のリアレンジ盤を出したりとか、足取りを振り返るコンセプトのライブをしていたんです。今やっているツアーはようやくそこから一度離れて、新曲も混ぜて自由にセットリストを組めたんですよ。そういう意味で、過去とこれからの未来に向かうという2018年中盤の過渡期のGOING UNDER GROUNDがちゃんと詰まったライブになっているんじゃないかなと思いますね。絶妙なバンドの状態が見れるライブになっているので、ライブにこられる方は期待していてください。
中泽:今年举着出道20周年的大旗进行着活动。前半部分是过去的作品用新的编曲进行发行,接着是以回顾为主题进行的live。现在进行的是,将过去的曲子混杂新的曲子进行自由编排歌曲列表的live。这意味着,在连接过去和未来的2018年,过渡期的gug将会进行紧密的live活动。我们会让你们看到我们最好的状态,所以期待你的光临。
石原:今回のツアーは20年前の曲もやっているし、「スウィートテンプテーション」もやっているし、さらにいえば、また違う新曲もやったりしているんですよ。それを全部同じ熱量で演奏するのが、すごく楽しい。なので、ぜひそれを味わいにきてほしいです。
石原:这次的巡回有演出20年前的曲子,也有演出新曲《甜蜜诱惑》,这也意味着,还会有其他的新曲子出现哦。能够用同样的热情演出这些曲子,我们非常开心。欢迎品尝。
取材:文/村上孝之